1995年 東京で・みんなで話し合う会

日時:1995年11月23日(木)~24日(金)
場所:東京都新宿区 戸山サンライズ・東京都庁


<大会当日のスケジュール>


大会1日目 ところ:戸山サンライズ
1:00      集合 
1:30~5:00  全体会
1 実行委員会代表あいさつ
2 日程のせつめい
3 自己紹介
4 自分たちがやっていることの紹介
5 休憩
6 さくら会のメンバーの講演
           <岡部 茂夫 さん><島田 たける さん>
7 アメリカ・研修報告会

 

5:30~7:30  交流会
●言いたいことを言う
●ワークショップ
● カラオケ

 

大会2日目 ところ:都庁
10:00~12:00 分科会
・ 仕事とお金のこと
・ 自立のこと、グループホームのこと、施設での生活
・ 趣味のこと、恋愛と結婚のこと
・ 支援のあり方
12:00~2:00  昼食
2:00~4:00  東京都との話し合い


アメリカ・カリフォルニアでの研修報告をしました

東京都の福祉担当者とのはなし合い
(当日パンフレットより抜粋)
 2日目午後に、東京都の福祉を担当している人と話すことができます。都庁で働いている人たちに、どんなことを言うかということも準備会で話し合いました。次のようなことが出てきました。
・何かを決めるときは、私たちに聞いてください。親や職員とだけで決めないでください。
・働ける場所がほしい。
・アパートや生活寮(グループホーム)で暮らしたい。
・困ったときだけ助けてほしい。自分でやれることまでかまわないでほしい。
・自分で選べるアドバイザー(支援者)がほしい。
・都営住宅に住めるようにしてほしい。障害者がひとりで住んではいけないと言われた。
・施設をなくす。
・作業所の給料をもっとふやしてほしい。
・普通学校と養護学校を分けないでほしい。
・障害があるというだけで、マイナスにしか見られない。
・介助者にはらうお金をもっとください。
・電車とかの料金を安くしてください。
 他にも、言いたいことがいっぱいあると思います。東京では、本人が直接役所の人と話し合いをするのは、今回が初めてです。このさいだから、みんなで言いたいこと、東京都にしてほしいことを言いましょう。あるいは、自分たちが使える制度のことを聞いてみてください。


当時の報告・感想

「東京で・話し合おう会」をふり返って
                大澤たみ(現ピープルファースト東京)
会議の準備
 昨年の1123日~24日に、わたしたち、ピープルファーストのメンバーで、「東京で・話し合おう会」という会議をひらきました。この会議の名前をだれが言い出したのかは、わたしもおぼえてはいませんが、「人はそれぞれのかんがえかたがちがうので、そこで、みんなが自分のかんがえを発表することは、よいことだろう、とメンバーのひとりが言いました。そしてこの名がうまれたのです」。これは代表の方のあいさつのことばなのですが、この文しょうをよんでいただくみなさんに、わかりやすいよう、しょうかいしました。
この会議のスタートは、831日にいいん会のメンバーがあつまったことからはじまり、それから2週間おきに、東京都の八王子市の労政会館で、会議をおこないました。
8
31日は会議。会の名前、会場がかり・宿泊がかりをきめました。
9
5日は、都庁の会議室をかりる相談、ホテルさがし。
9
14日は会のないようについて会議。
9
21日にりんじ会議、じゅんび会をすすめるときに注意することについて。
9
月29日、会議。案内状のないようについて。
10
2日、案内状をつくる。
10
12日、会議。アメリカ旅行の報告。
10
2日、会議。分科会の内容について。司会、うけつけ、会計などのかかりをきめる。
11
2日お金の援助のおねがいにいく。
11
5日、会議。ぜんたい会・ぶんか会のないようについて・かかりをきめる。
11
9日、会議。東京都の福祉たんとうしゃ者にはなすことについて。
11
12日、ちらしをつくる・こうりゅう会についてのうちあわせ。
11
17日、会議。
以上です。スケジュールの中に「りんじ会議」がありましたが、これはえんじょ者がかってに会をすすめているような感じがしたためです。
 当日までのじゅんびをせつめいします。①パンフレットをつくること、②ビラをつくること、③おうだんまくをつくる、④都庁とのうちあわせ、⑤部屋わり、⑥にもつの荷札のようい、⑦車いすの移動確保、⑧スタッフのしるしをつくる。これらのことを、ほかのメンバーの人たちとやくわり分担して、やってきました。わたしは、おうだんまくをつくるのの手伝いと、パンフレットのひょうしのイラストをかきました。それから七生福祉園の人とわたしと、なかまの人たちと、うちあわせのために都庁へ何回かかよったりもしました。当日とまるホテルをさがしたりで、あちらこちらとあるきまわり、家へもどるころには、くたくたでした。でもわたしたちは、さいごまでがんばったので、さそいのたよりもたくさんおくったので、参加者のかたも、おおぜいの人があつまりました!
会議当日のこと
 いよいよホテルにつきました。参加者の中には、神戸へ23日でボランティアにいったとき、「えんぴつのいえ」がやっているパン工場で であった桜田さんもきていました。桜田さんとであったのはその年の3月でしたから、かなりのごぶさたでした。それから、一昨年ワシントンにピープル・ファーストの人をたずねにいったたびでいっしょだった、静岡の友だちともあえてうれしかったです。そのほか、神戸の被災地しょうがいしゃセンターで会った、大賀さんもきていました。なつかしい人にであえてよかったと思いました。そのほかは、ほとんどしらない人ばかりでした。大阪の方たちもきょうのためにきてくださいました。
 ぜんたい会は、午後130分からです。はじまりのあいさつは代表の新村さんです。それにつづいて、スケジュールがかりの小田島さんから予定をつたえていただきました。それから、参加者の自己紹介です。かかりの石村さんが参加者にマイクをてわたし、自己紹介してもらいました。グッドライフの人たちとか、神戸からは、桜田さんや被災地の大賀重太郎さんが、現場のことなど話してくださいました。そのほか、静岡の作業場ではたらいている人たちも自己紹介していただきました。
 今度は、自分がやっていることの紹介です。施設からでてアパートでの生活のこととか、本人が障害者の人たちとひろく関係をもっていて、自分の職業いがいに、そういうところで運営委員として、障害者の作業場へしごとをもっていったり、失業している人のしごとをさがすてつだいをしたりとかの、ご自身の活動について話してくださる人もいました。とてもすてきな話だったと思います。そのほか、さくら会の人や、大阪からきてくださったパンジーの人たちとか、とっても意見するのがすきな人たちで、がまんできないようすでした。そのときはほかの参加者の人たちの意見もたくさんありました。
すこしきゅうけいしたあと、さくら会のメンバーの人が講演をしてくださいました。このあと、アメリカへいってきた人の研修報告会をしました。この報告会がおわると、全体会もおわりました。
 さて、まちかねていた、交流会の時間がやってきました。テーブルにはおいしそうな料理が用意されていました。交流会では、カラオケもやりました。ワークショップというのもやっていました。ダンスをしている人がいて、参加して、もりあがっている人たちもいました。カラオケをはじめたのは、もっと、あとになってからです。
東京都福祉たんとう者とのはなしあい
翌日はいよいよ、都庁の役人さんのところへ話をしにいく日です。みんなも、はりきっているとおもいます。
 10時から議会棟6かいの会議室にあつまって、1030分から、自分が興味のある分科会へそれぞれちらばりました。分科会は①「しごととお金のこと」、②「自立のこと、グループホーム、施設での生活」、③「しゅみのこと、れんあいとけっこんのこと」の三つの中から、すきなところをえらび、自己紹介をしたり、なにをやっているか、仕事のことなどふくめて話したり、それから、どんどん意見もではじめて、会議にはいるわけです。わたしは、最初、③のところへいきました。でもわたしにはまだ、恋人といえる人もいないし、けっこんなんてまだまだ先のことだと思い、①の「しごととお金のこと」の方へうつりました。
12
45分から、午後130分の間ぐらいまで昼食のためきゅうけいとなりました。
 145分から、第一本庁舎の25階の103会議室へ集合しました。2時からは、「東京都とのこんだん」をはじめました。司会は尾登さんでした。
今回の都庁でのはなしあいは、おおぜいの人たちと、役人のところへ、いろいろ抗議をしてきました。こういう会ははじめてだったので、うまく言えるかどうか、わたしはドキドキしていました。全体会のときは司会でがんばり、都庁のときはみなと意見しました。みんなと言いたいことをぶつけてきました。おおぜいの心がかさなりすごい力を感じました。またこういう会をしたいです。みんなといっしょに福祉社会を、より広くして、よごれた社会をきれいにして、もっと、いろんな人が、会社や学校でまじりあい協力していける世の中に。障害者が、さべつされない国になればいい!いじめはあっても、養護学校はなくせ!そうすればもっとあかるい未来になると思う。もっと人に思いやりをもてる世の中に、もっと愛せる国になってほしい。すこしでも、それにちかづけていけるようにわたしはみんなと、本当にがんばっていきたいと思います!これは本気です。
 さいごに、都庁の役人さんたち、きれいごとばかり言わないでください。わたしたち、障害者がもっとくらしやすくなる世の中にするために、もっと協力してください。あとこれは関係ないですけれど、交流会は楽しかったです。(「もっともっと!ピープルファースト」ピープルファーストはなし合おう会刊より部分抜粋)

 

 

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